1972年、皇太子であった第4代国王陛下は父君である第3代国王陛下の急逝により、王位を継承しました。この時、陛下はまだ16歳、当時世界の最年少の君主でした。
まず第4代国王陛下が取り組まれたのは、国の近代化と発展でした。当時、ブータンの多くの地域は水道や電気などの基本的なインフラを欠いていました。病院や学校はほとんどなく、国の多くの地域はラバか徒歩でしか移動することができず、電気通信サービスも行き届いていませんでした。
第4代国王陛下は、国民の生活水準の向上のため、国内の農業などの産業、水道や電気などのインフラを近代化し発展させることに多大な努力を払われました。ただし、近代化は急激にではなく慎重にバランスを取って進められました。それは、ブータンの伝統文化と自然環境を保護したいという陛下のお考えによるものでした。